神田連雀町と云えば江戸時代初期に成立した最たる江戸古町の一つ。
現在の須田町一丁目、靖国通りの北側に風情ある木造建築が軒を連ねる
食の老舗街の一軒、東京唯一の鮟鱇専門店「いせ源」を訪れた。
天保元年創業、なんと180年の歴史である。
今日は昼の定食をいただきに来たわけである。
春から夏の鮟鱇の取れない時期は多様な昼の定食があるのだ。

見ているだけでワクワクしてしまう外観。東京都指定歴史的建造物である。
この町にはさらに「まつや」「やぶ蕎麦」「ぼたん」「竹むら」が指定されている。
どちらも素晴らしい木造建築の趣で目と食を楽しませてくれる。


玄関回りの看板を眺めるだけでも時が過ぎてしまう。
いざ、入店!

玄関を入り靴を預け下足札を受け取り二階へ上がる。
階段のとなりの小窓が空いている場所が帳場。帰途こちらで会計するわけである。
天井を眺めると素人でも驚いてしまう豪華で手のこんだ造りであることがわかる。

新鮮な秋刀魚が入っているとのことで、こちらが「秋刀魚刺身定食」

こちらは熱々の揚げたてのサクサクの「天麩羅定食」
悠々二膳分づつのごはんがお櫃に入れられていて食がすすむ。

ご馳走様でした。
床の間の前の窓際の席で美術品に囲まれて優雅な昼のひと時でした。

古風な帳場の前で「いせ源」若旦那が玄関で見送ってくれました。

これが今どき珍しい、これが長年使い込まれた「いせ源」さんの下足札です。
紐なしをお客さんが預かり、紐ありは預けた靴に付けられるわけです。
これからの秋から冬は「鮟鱇」の旬の季節です。
昼の献立も「鮟鱇」となります。
「いせ源」詳しくは→コチラ(オフィシャルサイト)
@団長